迷走高速道路

2011年9月29日
2011年3月11日の東日本大震災でお亡くなりになった方々に、心から哀悼の意を表しますとともに、
被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。被災地の一刻も早い 復興と再生を願う次第です。

ところで 『鉄道ジャーナル 9月号』取材メモ 「鉄道の周辺でいま起こっていること」

交通問題研究家 鈴木文彦 氏の記事
「またも迷走する高速道路」のなかから

「------”被災地復興支援のため”というけれど、沿岸部の人にとっては特にありがたみは感じないですね。」

被災地での復興支援という名目で 行われている 「高速道路無料化政策」に対する 被災地での取材。

被災地での実際の声を鈴木文彦氏は率直に汲みあげられていた。

 「被災地復興支援」といえば 誰も反対できないなかで  
被災地の実態とは関係なく 政治屋による政治的思惑が 先行し 
肝心な 高速道路政策が迷走している現状を鋭く指摘されていた。

不正通行の横行、罹災証明書乱発の問題もマスコミに叩かれているが 
より根本的な問題は マスメディアでは「被災地復興支援」に隠れがちである。

 なにより 一番 問題なのは 人気とりの 思いつき政策で
国土の発展の基盤となる 高速道路政策が 未だに 蛇行運転で紆余曲折 迷走しつづけていることなのだ。

料金減収分を補填する金があったら より災害に強い高規格道路の復旧 復興を含めて そちらに使うほうが
 将来的にも より効果的という 意見が多いと 鈴木氏は率直に述べている。

震災から半年 ながら高速道路料金、いまだ 迷走中なのである。

迷走ぶりを振り返ると。

1000円高速のあと 「無料化社会実験」とか 311震災後では 「
被災地 復旧・復興支援で通行車両無料化制度」を悪用した違法無料通行車両が横行するなど 
迷走に迷走を重ねている状態。

いまだ不十分な高速道路網なのになのに、政争のすえ 思いつき 行き当たりばったりの 料金制度。

将来にわたって 高速道路をどうするかの根本的な視点が忘れられている。

すべての道はローマに通ず。
ローマは一日(いちにち)にして成(な)らず。

高速道路 建設 活用 維持などをどう するべきか、
国家百年の大計にのっとった 大局的視点にたち 考えるべきだと思う。

高速料金無料化で 潜在的交通需要の顕在化

2010年10月16日

高速料金無料化で 潜在的交通需要の顕在化

この所 高速道路の渋滞予測が難しくなってきている。高速道路の料金が大幅割引になったり、建設予算凍結したり一部区間で無料になったりと、この所 料金制度など 目まぐるしいほど 高速道路をとりまく変化が起きているからだ。

交通量の変化は 鉄道 航空など 他の交通機関からの転移するとか、従来は潜めていた潜在的な交通量が顕在化したとか色々考えられるが 道路料金を取り巻く 制度面での目まぐるしさは 過去の渋滞データと違った渋滞パターンが突然 出現し、とても読みにくい複雑な動きになってきた。

渋滞予測の難しさ、交通量の大きな変化、などひょっとすると 表面的な一喜一憂の面に目を奪われやすい。

だが こうしたおりには、より川上の源流にたって 冷静に物事を見つめる必要があると思う。

もとより国土の根本的なインフラ基盤となる高速道路は国家百年の大局的な視野で論議し着実に整備され維持されるべきものだ。

高速道路の果たす大きな役割を考えると、短期的な視野で、単なる政争の具とされるような政治的な駆け引きで議論すべき問題ではない。

ずばり 高速道路は マスタープラン、グランドデザインとかいった、もっと 大所 高所から しっかり考えるべきだと思う。

今度の無料化の是非は その専門家に議論を委ねるとして、拙作WEBサイトでは短絡的な政治的問題には触れない。

社会実験なのだろうが、「無料化」され3-4ヶ月。

実験結果の途中経過か。

ようやく ここにきて とても興味深い交通量データが公表され冷静な判断材料がそろいつつある。

途中経過の公表である 最新の交通量データから読み解くと 無料化で潜在的交通需要が顕在化し、 その地域のもつ地域ポテンシャルがあからさまになってきた。

たとえば四国の片田舎でさえ 松山道 高知道の一部の区間も無料になると 旧道から大幅に交通量が移ってきて片側 1車線の暫定区間も 日平均区間交通量2万台を越える通行量を数える区間が出てきている。

有料区間でも 高松道一車線区間は 日平均区間交通量2万台を越える交通量のレベルになって拡幅要件をはるかに超えてきている。

そうした 劇的変化のある一方で、以前から通行量が少なく問題となっていた北海道 道東自動車道は 無料区間が増え ことに日勝峠越は冬季期間の山越えの難路を解消する要素もあり ある程度の通行量はあるのだが、 その他では たとえ無料化されて 3倍になっても 日平均区間交通量6000台のレベルに留まっている。

こうした 極端な差が出るのは その地域の持つ潜在力ではないだろうか?

これは 潜在的交通需要が顕在化し 地域のもつポテンシャルそのものが現れてきたと考えて良いのだろう。

いわば 素直に地域力を採点してみたようなものかもしれない?

道路を活用することによる 交通量の増加は 廻りまわって やがて 地域の活性化に繋がればと、地域の発展を希う地域の人々から高速道路への期待や要望は大きい。

だからこそ 高速道路の問題は 政治的パーフォマンスに振り回されない、冷静かつ、大所高所にたった立場での判断であるべきと思う。